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企業が産業保健師を導入する3つのメリット~人事負担を減らし、健康管理を仕組み化する~

  • 執筆者の写真: 弦太 好光
    弦太 好光
  • 8月2日
  • 読了時間: 5分

従業員の健康管理は、健康診断を実施したり、体調不良者の相談に対応したりするだけでは完結しません。


健康診断後の事後措置、メンタルヘルス不調への対応、休職・復職支援、長時間労働者への対応、治療と仕事の両立支援など、企業が対応すべき健康課題は多岐にわたります。

こうした業務を人事担当者だけで抱えてしまうと、対応の遅れや属人化が生じ、健康問題が人事課題や労務問題へ発展することがあります。


産業保健師を導入することは、単に従業員の相談窓口を増やすことではありません。健康管理の実務を担い、産業医・人事・管理職・医療機関などをつなぎながら、企業の健康管理体制を整えることにもつながります。

ここでは、企業が産業保健師を導入する主なメリットを3つご紹介します。


1.従業員の健康問題を早期に把握し、継続的に対応できる

産業保健師は、健康診断結果や面談、日常的な健康相談などを通じて、従業員の健康状態を継続的に確認します。


例えば、次のような対応が可能です。

  • 健康診断で有所見となった従業員への保健指導

  • 医療機関への受診勧奨と受診状況の確認

  • メンタルヘルス不調の兆候がある従業員への面談

  • 長時間労働者や高ストレス者へのフォロー

  • 治療を続けながら働く従業員への支援

  • 休職中・復職後の継続的なフォロー


健康診断を実施しても、その後の受診勧奨や保健指導が行われなければ、健康リスクを十分に低減することはできません。厚生労働省も、健康診断後の措置に加え、必要な従業員に対する医師または保健師による保健指導の実施を求めています。


産業保健師が継続的に関わることで、体調不良の兆候を早い段階で把握し、受診や産業医面談など、必要な支援につなげやすくなります。

すべての病気や休職を防げるわけではありませんが、対応の遅れによる症状の悪化や、問題の長期化を防ぐための体制を整えることができます。


2.人事担当者の負担を減らし、関係者間の連携を円滑にできる

従業員の健康問題が発生したとき、人事担当者にはさまざまな調整が求められます。

産業医との面談日程の調整、本人や上司への連絡、主治医の診断書の確認、就業上の配慮の整理、休職・復職手続きなど、対応には多くの時間と専門的な判断が必要です。


産業保健師は、自ら健康相談や面談を行うだけでなく、次のような連携業務も担います。

  • 産業医面談に必要な情報の整理

  • 産業医の意見を人事や管理職が対応できる形に整理

  • 本人・人事・管理職・産業医の認識調整

  • 必要に応じた主治医や外部医療機関との連携

  • 面談後の対応状況の確認

  • 休職・復職支援における関係者間の調整


健康情報は、そのまま人事や管理職へ共有すればよいものではありません。本人のプライバシーに配慮しながら、就業上の措置に必要な情報を整理して伝える必要があります。

厚生労働省の指針でも、産業保健スタッフが把握した健康情報について、本人の同意を得たうえで、就業上の措置に必要な情報を事業者へ提供することの重要性が示されています。


産業保健師が健康面の情報整理と関係者間の調整を担うことで、人事担当者は、配置や勤怠、就業規則の適用など、本来の人事・労務判断に集中しやすくなります。

また、産業医の意見を実際の職場で実行できる対応へ翻訳することで、健康問題への対応が止まったり、関係者間で認識が食い違ったりすることを防ぎます。


3.健康管理を属人的な対応から、継続できる仕組みに変えられる

従業員の健康問題への対応が、一部の人事担当者や管理職の経験だけに依存している企業は少なくありません。

担当者によって対応が異なったり、異動や退職によって過去の経緯が分からなくなったりすると、企業として一貫した健康管理を行うことが難しくなります。


産業保健師は個別面談だけでなく、健康管理業務全体の設計や運用にも関わることができます。

例えば、次のような取り組みです。

  • 年間健康管理計画の策定

  • 健康診断後の対応フローの整備

  • メンタルヘルス不調者への対応基準の整理

  • 休職・復職支援フローの作成

  • 産業医・人事・管理職の役割分担の明確化

  • 健康管理に関する記録方法の統一

  • ストレスチェック結果を活用した職場環境改善

  • 安全衛生委員会への情報提供と施策の進捗管理


これらを仕組みとして整えることで、担当者が変わっても継続できる健康管理体制をつくることができます。


また、個々の従業員への対応から見えてきた共通の課題を分析することで、長時間労働、職場のコミュニケーション、管理職の負担など、組織側の問題を発見できることもあります。

従業員の健康支援や治療と仕事の両立支援は、人材の定着や安心感の向上、生産性の維持・向上にもつながり得る取り組みです。ただし、単に産業保健師を配置するだけで成果が生まれるわけではなく、企業の課題に応じた体制と運用を設計することが重要です。


産業保健師は、健康管理を実際に動かす専門職

産業保健師を導入する主なメリットは、次の3つです。

  1. 従業員の健康問題を早期に把握し、継続的に対応できる

  2. 人事担当者の負担を減らし、関係者間の連携を円滑にできる

  3. 健康管理を属人的な対応から、継続できる仕組みに変えられる


産業医が医学的な判断や就業上の意見を担う一方で、産業保健師は、その判断に必要な情報を整理し、関係者をつなぎ、決まった方針を日々の運用へ落とし込む役割を果たします。

株式会社カンパニーズドクターでは、健康管理の設計・実行・連携を担う「社外健康管理室長」として、企業の健康管理体制づくりを支援しています。

健康管理業務を人事だけで抱えている、産業医との連携が十分に機能していない、休職・復職対応が属人化しているといった課題がありましたら、お気軽にご相談ください。

 
 
 

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